2005年4月29日金曜日

胆江サークルの輪 合気道多田塾奥州道場



平成17年4月28日木曜日付
胆江日々新聞 掲載
 前沢町の合気道多田塾奥州道場(菅原美喜子代表)は、日常に還元できる合気道を目指している。「現代に生きる武道」と位置づけ、呼吸法は気の練磨、ストレッチなどを組み合わせた独自の稽古を実践する。個々の体力に合わせて取り組め、年齢性別問わず誰でも親しめる。
 合気道は、植芝盛平(1883~1969)が古流柔術の一派、大東流合気柔術を学んで創始した。関節を使った投げ技、抑え技に特色があり、攻めの技を一切持たない。試合がないので勝敗もなく、争いごととは無縁の武道だ。
 同道場は20日に始動したばかり。小学生以上を対象に、少年と一般の2部門に分かれ、週2回の稽古に励んでいる。「継続することで、心身の生命力が養われる」と菅原代表。自ら指導にあたり、合気道の心得をわかりやすく具体的に教えている。
 同道場の少年部では礼儀作法、集中力など内面の鍛錬に重点を置き、生活全般に作用する指導法を心がけている。一般の部は呼吸法やストレッチ、合気体操を取り入れ、年齢や体力に関係なく、それぞれのペースで続けられる。

2005年4月22日金曜日

欧州の次は古里で~前沢の菅原さんが合気道教室開設



平成17年4月22日付
岩手日々新聞 掲載(本文・写真 岩手日日新聞HPより転載)


スイスを拠点に欧州で十年間、合気道の普及・指導に努めた女性武道家が、故郷の前沢町に戻り、合気道教室を開設した。二十日夜、同町字阿部舘の町いきいきスポーツランドで行われた体験入門教室には、子供たちや見学者など多数が詰め掛け、女性武道家の一挙手一投足に注目した。
 合気道教室を開設したのは、同町白山出身の菅原美喜子さん(46)=財団法人合気会五段=。東京女子体育大学在学中に、合気会合気道本部道場師範で東大合気道気錬会師範、イタリア合気会主任教授を務める多田宏氏(75)に出会い、合気道の道を志す。都内の高校で十四年間体育教師を務めた後、平成七年にスイスに渡り合気道の普及・指導を開始。
 現地(サン・モリッツ)に活動拠点となる道場を開設し、今年二月に帰国するまで約十年間、スイスはもちろんイタリア、ドイツ、スペイン、チェコなど欧州各国で合気道の普及・指導活動を展開した。菅原さんは「合気道は、単なる格闘技としての武道ではなく、呼吸と体の動きをミックスして、心と体を思うように動かす鍛錬の場。日常生活の中に生かせる面が多く、合気という言葉に表現されるように、相対する相手と互いに精神を高め合う武道でもある。この点が、欧州の人たちに受け入れられた」と語る。
 二十日夜の体験入門教室でも、子供たちを前に呼吸の大切さ、呼吸と体の動きとの関係を、実技を交えて分かりやすく解説。「朝一番にこの呼吸方法をやると、一日が元気になるよ」と戸惑う子供たちを励ましていた。また、基本的な受け身や相手の力を利用した投げ技も披露した。
参加した村上諒君(水沢南小三年)は「先生に投げられた時、ちょっとぐきっとしたかな」と語り、弟の慧悟君(同一年)は「面白かった。合気道やるよ」とすっかり気に入った様子だった。
 菅原さんは「合気道の呼吸方法に注目している人たちが多いようだ。当面は、故郷での普及・指導に力を注ぎたい。弟子に任せてきたスイスの道場にも年一回は足を運びたい」と意気込みを語る。
菅原さんの合気道教室は毎週水曜日午後五時-九時と、土曜日午後三-七時十五分に、いきいきスポーツランドで開かれている。時間帯によって子供の部、大人の部(高校生以上)に分かれる。問い合わせは菅原さん=(56)5257=まで

【写真】子供たちを相手に合気道を教える菅原さん